ホタルの育て方
一生の大半が水中。羽化して10日の命。
ホタルは一生のうちにあらゆる環境を介して育ちます。
幼虫が育つ水中、成虫が飛ぶ空中のほか、
産卵するコケ類のある岸辺、サナギが眠る土中など、
ほぼ全ての環境条件が揃わないといけません。
ホタルを育てることは、環境を育てるということです。
ホタルの育て方
ホタル(ゲンジホタル・ヘイケホタル)の飼育には、水・土・エサが必要です。
水を用意
まず、水道水をためて、カルキ抜きをするために1日置きます。
(活性炭を使用の場合、酸素まで取られてしまうので注意)
容器/環境準備
プラスチックの容器や専用の虫カゴなどを用意します。土を入れ乾燥から守る保湿剤も入れましょう。(水ごけなど)直射日光を避け、涼しい場所を選ぶことが大切です。
幼虫を入れる
きれいな水をいれた容器の上に水ごけを置いておくと幼虫は自然に水の中に入ります。水温が25度を超えないように心がけてください。
餌をあげる
ホタルのえさとなるカワニナやタニシを入れます。
ホタルの幼虫は9か月水の中にいる間、30コ~40コの貝を食べます。
水の交換
容器の水替えは5日に1回程度行ってください。夏場は水温が上がらないようにするために、冷却ファンで風を当てておくと良いです。
水の交換
水・土・エサ・光などの環境を保ちつつ見守ります。
4〜5月に上陸しさなぎとなっていきます。
育てる上でのポイント
ホタルは「卵」「幼虫」「さなぎ」の時期を経て成虫となります。
成虫となって羽ばたく時期は、5月の下旬から6月下旬にかけてです。
ここではホタルの育てる上でのポイントをご紹介しています。
01 健康状態は幼虫時が大事です
ホタルを飼育するにはホタル幼虫が住める水槽内で自然界を再現することです。ホタルはとても繊細な生き物なので健康状態には気をつけましょう。
02 ホタルが安息できる水
幼虫の飼育には、ろ過装置を通して浄化した水が必要になります。
塩素を取除けば、水道水でも大丈夫です。
水を循環させ酸素を確保すると良いが、水流に関しては無い場所でも育ちます。
03 ホタルは温度に敏感です
水槽の水温が25度以上になると幼虫は摂食しなくなるので、20~22度前後に水温を保ちましょう。
特に高温になりやすい7~8月は冷却ファンなどで温度を下げましょう。
04 ホタルを上陸させる土
幼虫は、サナギになるとき上陸して土の中で土繭を作り、雨の日の夜に上陸します。幼虫が入る水中部分と、サナギになるための土の部分が必要です。土の部分の下の方はよく濡れていて、上の方は乾いています。幼虫がサナギになる場所は土の湿り気が重要なので、最適な湿り気の場所を幼虫が選べるようしてあげましょう。
05 餌は細長い巻貝
餌はカワニナやタニシをやります。カワニナやタニシの飼育も行います。
カワニナやタニシを水槽に入れ、レタスやキャベツ等を与えて育てます。
6月中旬頃より稚貝が産まれるので、生まれたての小さい幼虫に与えます。幼虫の成長に従ってカワニナやタニシの大きさを変えていきます。
幼虫期の1匹は、約20~25個のカワニナやタニシを摂食します。
06 水槽
透明なプラスチックケース水槽でも代用できます。
しかし保湿性はありますが、風通しが悪く、カビが生えやすいので注意が必要です。ホタルは何かと繊細な生き物ですので、水槽内の環境を清潔に保つ必要があります。